事例3.工場の高効率ボイラ更新による省エネ事例

  • 1.概要

    某染色工場では、染色工程に使用しているボイラのエネルギー使用比率が高いことに着目し、老朽化したボイラ設備(*)を高効率ボイラへ更新しました。これによりボイラ燃料を大幅に削減できましたのでその事例を紹介します。

     

  • 2.設備概要と問題点および対策

    本工場ではボイラのエネルギー使用比率が全エネルギー使用量の67%と高く、このエネルギーを削減することが大幅な省エネにつながると考え、ボイラの更新について検討を重ねていました。
    更新前は25年前に導入した炉筒煙管式ボイラ(*)を4基使用しており、内2基は常時運転、残り2基は必要に応じ短時間運転の運用でした。(表-1)
    常時運転している設備を高効率へ更新することは使用エネルギー削減に直接結びつきますので、常時運転ボイラ2基(No.1およびNo.2ボイラ)を高効率ボイラへ更新することとしました。(表-1)

     

    表-1 ボイラ設備

  • ボイラ名称 型式・能力・効率 運用状況 対策 燃料使用量(年)
    No.1

    型式:炉筒煙管式
    能力:蒸発量2t/h
    効率:70%

    常時運転 高効率に更新 590kL
    (92%)
    No.2 常時運転 高効率に更新
    No.3 必要時運転 流用 50kL
    (8%)
    No.4 必要時運転 流用

     

    最近の高効率ボイラは、バーナ-(*)改善や最適燃焼制御(*)、その他煙道に水管を配置し排気の余熱を給水の加熱を行うエコノマイザー等の技術によりボイラ効率は大幅に改善されています。このような高効率ボイラへ更新した結果、更新後のボイラの効率は92%となり、更新前のボイラ効率70%に比べて22%改善されました。(表-2)

     

    表-2 ボイラ比較

    ボイラ 効率 効果
    更新前ボイラ 70% 現ボイラに比べて、22%改善(92%-70%)
    更新後の高効率ボイラ 92%

     

    図-1 高効率炉筒煙管式ボイラ外観(I社)

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  • 3.効果

    No.1およびNo.2ボイラを高効率ボイラに更新した結果、24%のボイラ燃料が削減されました。

     

     

    <効果計算>

    • (1)ボイラ燃料削減量計算式
      ボイラ燃料削減量(kL/年)=現状のボイラ燃料使用量(kL/年)
      ×(1-現状ボイラ効率/更新後ボイラ効率)
    • (2)計算条件
      現状のボイラ燃料使用量(A重油)=590kL/年(2基合計)
      現状ボイラ効率=70%
      更新後ボイラ効率=92%
    • (3) ボイラ燃料削減量
      590(kL/年)×(1-70/92)=590×0.24=141.6(kL/年)
      削減率=141.6/590=24%
    • (4)CO2削減量
      141.6(kL/年)×39.1(GJ/kL)×0.0189(t-C/GJ)×(44/12)=383.7(t-CO2)

    資料提供:(財)省エネルギーセンター
    (*)用語参照:(財)省エネルギーセンター・省エネ用語集(http://www.eccj.or.jp/qanda/term/